剣岳ダイレクトルンゼ山行記録 |
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日時:4月30日-5月1日 メンバー:山崎氏(健聴者)、田村 ルート: 4/30 室堂〜雄山〜大汝山〜大汝山東面第三クーロアール滑降〜丸山中央山稜〜内蔵助平〜真砂岳〜別山〜北面滑降〜剣沢キャンプ場 5/1 剣沢キャンプ場〜平蔵谷出合〜平蔵のコル〜剣岳山頂〜ダイレクトルンゼ滑降〜平蔵谷出合 〜剣沢キャンプ場〜剣御前小舎〜雷鳥沢滑降〜室堂 4月30日 快晴 7:30発のトロリーバスに乗る。整理券の為、室堂9時過ぎ到着。去年11月連休以降、5ヶ月ぶりです。 一ノ越を目指して、9:30頃出発。途中から雄山へ最短距離トレースがあって、ルート変更した。 途中から板を担ぎ、アイゼン登り。11:30頃、雄山到着。見慣れた展望が素晴らしい。雄山から大汝に向う。 大汝山山頂から東面を覗き込むと、果たして吸い込まれそうに急峻なクーロワールが落ち込んでいた。 大汝休憩所の屋根までに雪が積もっている。そこからエントリー。 斜度45〜50度のクーロワールスキーイングとなる。ラインはほとんど一直線にカール下までに続いている。 正午過ぎているので、雪がグサグサで、スラフも出て、状態は良くなかった。 カール底から2100m地点までに滑降する。ここからシールをつけて僅かな登り返しで丸山中央山稜のコルまでに上がる。 さらに内蔵助平手前までにひと滑り。 登り返しの内蔵助カールは表面が見事なフィルムクラストになっている。直接に真砂岳へ登り、稜線を別山へと向う。 別山に着くと、夕焼けの剣岳が全容を現す。明日、ダイレクトルンゼ滑降予定なので、今日みたいな大汝山東面第三クーロアール の雪質にならないように祈る。 別山の山頂からは北面をダイレクトに滑降する。かなり急斜面であったが、中間部からは予想以上、 浅いパウダースノーで中回りでシュプールを描き、そのまま剣沢小屋へと滑り込む。 剣沢小屋は営業してないそうです。今日はテント泊の荷物があって、久しぶりに疲れた。登度高度約1600m。 剣岳を眺めながら、明日の本番に備えて英気を養うことになる。 |
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大汝山東面第三クーロアール 斜度45〜50度 | 夕焼け剣岳 |
5月1日 快晴 AM7:20頃、テントを出る。Hさんの友達であるNさんと一緒にダイレクトルンゼ滑降することになった。 まだクラストしている剣沢をスピーディに滑降し、平蔵谷出合からシール登高する。 ダイレクトルンゼを偵察して、雪質は午前中までに滑降すれば、問題がないだろうと思っていた。 平蔵のコルで一服してからカニのタテバイを登り出す。10:25 剣山頂。快晴で展望が最高! 雪質をチェックするが思いのほかグサグサしてない。 去年のGWに剣岳ワンディ山頂滑降を目指した。 馬場島から早月尾根経由で山頂に立ち、ダイレクトルンゼ滑降しようと思って、雪がグサグサで、スラフも出て、状態は良くなかった。 諦めて、平蔵のコルから平蔵谷滑降し、剣御前小舎を経て、立山川滑降し、馬場島到着した。 今回は雪質はよし、頂上から滑降開始。50度の超急斜面で転倒は絶対に許せない。 慎重にジャンプターンで飛び込んでいく。 過去、白馬岳2号雪渓や奥穂高岳直登ルンゼ滑降したが、ダイレクトルンゼって、果たして吸い込まれそうで展望が素晴らしくて、 体感では50度以上だ。 私、胸に一眼レフカメラをつけているが、連続ターンをすると、カメラケースから飛び出して邪魔でした。笑 クーロワールは徐々に狭くなりノドの部分になるが、クレバスがなかった。 平蔵谷と合流し核心部は終り一安心。まもなく剣沢に合流し、シール登高開始。 剣沢キャンプ場に到着し、荷物を回収し、剣御前小舎へ。ゲレンデと化した雷鳥沢へ一気に飛ばし、室堂ターミナルへ。 扇沢駐車場でがっちり、山崎と握手して成功を祝った。 この課題が今回運良実現することができて、本当に良かったです。 記録ですが、ダイレクトルンゼ初滑降は1999年です。この以降、今回はろう者として初の達成だと思います。 もし、いましたら、ご連絡を下さい。 過去の記録ですが、白馬鑓中央ルンゼ、白馬岳2号雪渓、奥穂高岳直登ルンゼ、前穂高岳奥明神沢、針の木岳・マヤクボ沢、 唐松沢Aルンゼ、唐松沢本沢等(平均斜度40度以上)、滑降成功しています。 |
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剣山頂。快晴で展望が最高! | 山頂の展望 |
このダイレクトルンゼである。厳しい壁が続く。 |
僕がジャンプターンで飛び込んでいく。転けたらまず助かる事は無い。 |
ダイレクトルンゼ斜度MAX 50度って、思えない・・・。 | GPSを使ったルート |