'99 Rally Raid Mongolの参戦レポート


■8月18日(7日目)ゴビ→マンダルオボー 561.16km SPECIAL


 寝たと思ったらあっという間に起床時間だ。睡眠時間は1時間半。成績表を見ると19位で、少しずつ上がってきた。
 スタート前に慌ただしく準備する。主催者の説明では、今日はハイスピード可、ルートも簡単とのこと。少しほっとしたが、手のひらのマメがむけて非常に痛い。ハンドルを押さえようにも押さえることができない。561.16 kmはきつい。
 広い広いセンダル・オボー大平原を行く。160km行った所に分岐があったので、タイヤの跡に従って走行する。ところがICOとコマ図を見ると位置がおかしい。頼りのGPS(自分の位置を知るための機器・緯度、経度で表示される)は電池が切れて作動しない。大平原の真中で3回往復(70km)するが分からなくなり、ガソリンも足りなくなってきた。とりあえずさっきのポイントに戻ろうと走ったら運よく、主催者の最後の車に出会いほっとした。わかるポイントまで連れて行ってもらった。
 RCPに到着すると、やはりビリだった。休憩義務は1時間だが、短くしてもらい出発した。休む時間がないので、本当に疲れが溜まっている。まだ大平原だが暗くなってきて、道が分からなくなる。ゲルにいるモンゴル人に聞いて見たら、北にまっすぐと指示された。うーん? コマ図を見ると、北に走って途中で北東とある。乾電池を2本もらってGPSを作動させGPSに従って走る。水たまりが多くて滑りやすい。途中で道がなくなりヤバイと思った時、GPSがまた作動しなくなった。GPSのバッテリーの修理をしても駄目だった。朝まで待つしかない。リタイヤしたくない、祈るしかなかった。寒いので、なかなか眠れない。
 明日のスタート時刻は午前9時。それまでに到着すればいい。でも、GPSはどうしよう。ふと、トランシーバーの乾電池を思い出した。GPSが作動すると生き返った気分になる。あと 50km、途中でラクダと野生動物と出会う。オレンジ色の風景が美しい。何とかスタート前にビバークに到着する事が出来た。